Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme
が、一段落ついて危険が去ってから出動するつもりで、いまは、ヤレ身仕度だ、それ人数だ、とできるだけ暇をとって出しぶっているのだ。
さてこそ、これほどの騒動にまだ御用提灯の見えぬわけ……。
そのうち。
群集のひとりが頓狂な声を張りあげて、
「火事だアッ!」
と叫んだ。
然り! 火事も火事、一瞬にして勢いさかんな烈火の舞いだ。
燭台を蹴倒して、その灯が襖へでも燃え移ったことから始まったらしい。
蛇の舌のような火さきがメラメラと障子をなめ畳にひろがってまたたく間に屋根へ吹き抜け、天に冲する光煙、地を這いまわるほのお、火の子は雨と飛び、明々の灼気風と狂って本陣いわし屋の高楼いまは一大火災の船と化し終わった。
折あしく戌亥の強風。
家財をかついで右往左往逃げまどう町民、わめきかわす声、梁の焼け落ちる轟音、昼よりも明るい天地のあいだにしいんと静まり返って燃えさかる火! 火! 火!
その、烈火の影、黄色く躍る熱沙の土をふんで、一団の人かげが刀を杖つき、負傷者をかばって遠く宿を離れ、常州をさしてひた走りに落ちのびていた。
今宵の乱闘にまたもや敗けをとりながら、こうしてそれでも歩は一歩と江戸へ近づく相馬中村の剣群月輪の勢、路傍の小祠にいこって頭数を検するに、こいつだけは無事息災、まっさきに逃げ出して来たつづみの与吉のほかに、