Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

くがつのあるひ

九月の或る日

宮本 百合子

Lesen Sie 九月の或る日 (くがつのあるひ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.130 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

「ああ、あれは高いわ」

「本当に高い雑誌ですね」

そんなことを話して十時すぎると、おなかがすいて来た。

「だあれも、何にも食べたくないこと?」

「まだすかない」

「網野さんは」

「そんなでもないけど――」

「上ってもいいんでしょ? じゃあ何か考えましょうよ、サンドウィッチ拵えましょうか」

「サンドウィッチは網野さんがきらいでしょう」

「――いいものがある。マカロニ! マカロニをたべましょうよ。買って来るわ、ハインツの出来ているのがあるだろうから」

「私も行きましょう」

雨があがった桜並木の食糧品屋へ行って見た。戸がたっている。中で起きている気勢なので声をかけ、開けて貰った。鑵づめはなく、

「これがよろしいでしょう、お湯を煮たててお入れになれば直です、イタリーのですから品はいい品です。フランスのは太いですが、イタリーのは細くてずっとおいしゅうござんす」

この食糧品店の主人は通がすきで暫くイタリーのマカロニ、フランスのマカロニ、云々をきかせた。私は、彼の雄弁の断れ目をねらって、

「ひどく殖えますか」

と訊いた。

「いや、フランスのマカロニはずっと殖えますが、このイタリーの方はそんなじゃありません。