Japanische Klassiker mit Furigana
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にせんねんせんそう
二、〇〇〇年戦争
海野 十三
Lesen Sie 二、〇〇〇年戦争 (にせんねんせんそう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.367 Zeichen · 69 Bildschirme
当直の水雷将校はいった。
「まあ、待て待て。もうすこし様子を見ていろ」
と、哨戒司令は、自重する。
「ですけれど、司令、怪潜水艦は、もう間もなく、海底突堤の傍に達しますよ」
その怪艦は、まるで大病人のように、ぐわーっと進むかと思えば、また急にスピードをおとして、艦体をぐらぐらと揺るがせた。停るのかと見ていると、これがまた、俄にスピードをあげて、妙な曲線を描いた航跡をのこして前進するのであった。
「はてな。あの怪潜水艦は、なにを考えているのであろうか」
「いや、考えているのじゃない。あの怪潜水艦は、居睡りをしているんだ」
居睡りをしている?
そうかもしれない。そのうち、怪艦は、また猛烈な勢いで、水中を航進していったが、あわやと思ううちに、艦首を、はげしく、海底突堤にぶっつけてしまった。
「あっ、無茶なことをやる!」
「まるで、自殺をはかったような恰好だ!」
叩きつけられた艦首は大きく凹んでしまった。そして、その間から、大きな泡が、ぶくぶくとふきだした。
「あっ、怪艦は、損傷したぞ」
「早く、傍へいってみろ」
怪艦は、こっちへ向って、戦闘する意志がないことが、ようやく確となったので、哨戒線の兵員は、潜水服に身を固め、突堤にのりあげている怪艦に近づいた。