Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
じぶんは先生になりたいって、それも綴方に書いてあるの。きいたって口ではいわないくせに、綴方だと、すごいこと書くのよ。これからは女も職業をもたなくては、うちのお母さんのように、つらい目をする、なんて、よっぽどつらい目をみてるらしいの」
「おまえと同じじゃないか」
「でもわたしは、小さいときからちゃんと人にもいってたわ。先生になる、先生になるって。山石早苗ときたら、何にもいやしない。いつでもみんなのうしろにかくれているみたいなくせに、書かせるとちゃんとしてるの」
「いろいろ、たちがあるよ。こうしてはがきをよこしたりするところ、なかなかうしろにかくれちゃいないから」
「そうなの。そして、小夜奈良なんだもの、おもしろい」
はがき一枚につりこまれて思わずすすんだ朝食だった。そのあとも、まるで鏡にでも見入るようにそのはがきを見つめ、やがては子どもたちのことがつぎつぎと浮かんできた。川本松江はどうしたであろうか。
――てんぷら一丁ッ!
かん高に叫んでいた桃われの娘。桟橋前「しまや」という看板をおぼえてかえり、手紙を出してみたが、返事はこなかった。小学校四年生しか修めていない子どもには手紙をかくすべもわからなかったのだろうか。