Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
いや、そうではない。大きな関心をよせてほめたたえ、そこへつづくことを名誉とせねばならないのだ。なんのために竹一は勉強し、だれのために磯吉は商人になろうとしているのか。子どものころ下士官を志望した正は、軍艦と墓場をむすびつけて考えているだろうか。にこやかな表情の裏がわを見せてはならぬ心ゆるせぬ時世を、仁太ばかりはのんきそうに大声をあげていたが、仁太だとて、その心の奥に何もないとはいえない。
あんな小さな岬の村から出た今年徴兵適齢の五人の男の子、おそらくみんな兵隊となってどこかの果てへやられることだけはまちがいないのだ。無事帰ってくるものは幾人あるだろう。――もう一人人的資源をつくってこい……そういって一週間の休暇を出す軍隊というところ。生まされる女も、子どもの将来が、たとえ白木の墓標につづこうとも、あんじてはならないのだ。男も女もナムアミダブツで暮せということだろうか。どうしてものがれることのできない男のたどる道。そして女はどうなるのか。あの組の七人の女の子の中で、ミサ子ひとりは苦労をしていなかった。ミドリ学園から東京の花嫁学校にはいり、在学中に養子をむかえてすぐ子どもをうんだ。