Japanische Klassiker mit Furigana
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はたちのエチュード
二十歳のエチュード
原口 統三
Lesen Sie 二十歳のエチュード (はたちのエチュード) von 原口 統三 (はらぐちとうぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.578 Zeichen · 125 Bildschirme
しかも愛するとは自我を許容することであり、自我の姿をいささかでも見失うことは、それに仕えるところの忠実なる「精神の使徒」の冷静な目に、とうてい許されぬ謀叛である。
ここにおいて、「生命」と「自我」は対決する。
すでに「ツアラトストラの超人」は、この相反する二者を所有しようとする、虚妄の狼の飢えた眼に映る幻にすぎまい。
ギリシャ文化をかくも早く死滅せしめた、あの暴君たちの影。
*51
精神の透明な世界の門口を潜る前に、われわれはまずあの荒々しい仇敵、「ニヒリズム」の風の洗礼を受けねばならぬ。
*52
純粋なる「自我」には生命の匂いはない。僕における「精神の肉体」とはこの「自我」ではなかったか。
われわれは精神の王国の祭壇の前に脆坐する時に、もはや、彼の、「必然性」の豊富な影を宿した「生命」に拘わることはない。
何故に僕の認識は血を流さねばならなかったか。
いかにも「精神の肉体」はすべての生温い、生命の匂いの前に身をすくめた。
ありとあらゆる「許容」の汚れを拭いさること、それはついに「生命」を拒絶することであった。
僕の最後の誠実さは、止めの一刺を心臓に向けねばならないのだ。