Japanische Klassiker mit Furigana
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にしょうじょ
二少女
国木田 独歩
Lesen Sie 二少女 (にしょうじょ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.398 Zeichen · 16 Bildschirme
下
此二人の少女は共に東京電話交換局の交換手であって、主人の少女は江藤お秀という、客の少女は田川お富といい、交換手としては両人とも老練の方であるがお秀は局を勤めるようになった以来、未だ二年許りであるから給料は漸と十五銭であった。
お秀の父は東京府に勤めて三十五円ばかり取って居て夫婦の間にお秀を長女としてお梅源三郎の三人の児を持て、左まで不自由なく暮らしていた。夫れでお秀も高等小学校を卒えることが出来、其後は宅に居て針仕事の稽古のみに力を尽す傍、読書をも勉めていたが恰度三年前、母が病ついて三月目に亡くなって、夫れを嘆く間もなく又た父が病床に就くように成りこれも二月ばかりで母の後を逐い、三人の児は半歳のうちに両親を失って忽ち孤児となった。そうして殆ど丸裸体の様で此世に残された。
そこで一人の祖母は懇意な家で引うけることになり、お秀は幸い交換局の交換手を募て居たから直ぐ局に勉めるようになって、妹と弟は兎も角お秀と一所に暮していた。それも多少は祖母を引うけた家から扶助でもらって僅かに糊口を立てていたので、お秀の給料と針仕事とでは三人の口はとても過活されなかった。