Japanische Klassiker mit Furigana
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にひゃくとおか
二百十日
小川 未明
Lesen Sie 二百十日 (にひゃくとおか) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.094 Zeichen · 11 Bildschirme
空高く羽虫を追いかけていたやんまが、すういと降りたとたんに、大きなくもの巣にかかってしまいました。しまったといわぬばかりに、羽をばたばたして逃げようとしたけれど、どうすることもできませんでした。
縁先で、新聞を読んでいたおじいさんは、ふと顔を上げた拍子に、これが目に入ってじっと眼鏡の底から、とんぼの苦しがるのを見たのであります。
かわいそうにと、おじいさんは、思いました。年をとると、すべてのことに対して、憫れみ深くなるものです。そして、いまにもくもが出てきて、目の前で、とんぼの殺されるのを見るにしのびませんでした。
「正二や。」と、おじいさんは、孫を呼びました。自分にはどうにもならなかったからです。
あちらのへやで、明日の宿題をしていた正二は、何事かと思って、すぐに祖父のところへやってきました。
「なんですか、おじいさん。」
「あれ見な、いまやんまが飛んできて、くもの巣にかかったんだ。かわいそうだから助けてやんなさい。」
正二は、いつも、こんなようなことに出あったときは、人にいわれなくとも、自分から進んで助けてやる性質でありました。
「くもは、どうしたのか、出てきませんね。