Japanische Klassiker mit Furigana
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にひゃくとおか
二百十日
Lesen Sie 二百十日 (にひゃくとおか) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.466 Zeichen · 60 Bildschirme
どうも驚ろいた。以来君と旅行するのは御免だ」
「なあに構わんさ」
「君は構わなくってもこっちは大いに構うんだよ。その上旅費は奇麗に折半されるんだから、愚の極だ」
「しかし僕の御蔭で天地の壮観たる阿蘇の噴火口を見る事ができるだろう」
「可愛想に。一人だって阿蘇ぐらい登れるよ」
「しかし華族や金持なんて存外意気地がないもんで……」
「また身代りか、どうだい身代りはやめにして、本当の華族や金持ちの方へ持って行ったら」
「いずれ、その内持ってくつもりだがね。――意気地がなくって、理窟がわからなくって、個人としちゃあ三文の価値もないもんだ」
「だから、どしどし豆腐屋にしてしまうさ」
「その内、してやろうと思ってるのさ」
「思ってるだけじゃ剣呑なものだ」
「なあに年が年中思っていりゃ、どうにかなるもんだ」
「随分気が長いね。もっとも僕の知ったものにね。虎列拉になるなると思っていたら、とうとう虎列拉になったものがあるがね。君のもそう、うまく行くと好いけれども」
「時にあの髯を抜いてた爺さんが手拭をさげてやって来たぜ」
「ちょうど好いから君一つ聞いて見たまえ」
「僕はもう湯気に上がりそうだから、出るよ」