Japanische Klassiker mit Furigana
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ごかいのまど
五階の窓
小酒井 不木
Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.512 Zeichen · 43 Bildschirme
経験のない人が見ますと、静かに流れた血に見えるかもしれませんが、これは疑いもなく、咳嗽によって排泄されたものです。ちょうどそのいちばんたくさん固まった血の上へ頭がのっていますから、はじめて見た人はきっと、頭部がめちゃめちゃに破壊されていると思ったに違いありません」
こう言って博士は写真を署長に回すと、署長はしばらく眺めてさも感心したように大きくうなずき、次いで恒藤主任に手渡した。読者諸君はさだめし、恒藤主任、一言なかるべからずと思われるであろう。いかにもそのとおり、写真を眺め終わるなり主任は、
「しかし」
と叫んだのである。
「しかし、これで西村社長が生きながら高い所から落ちたということは分かるとしても、自動的に飛び降りたかあるいは他人に突き出されたか、または他人に抱かれて投げ出されたかは分からぬじゃありませんか。しかも、それを決することはこの際重要だと思います。ぼくはさっき、舟木くんが意識を恢復した社長をさらに殺して投げ出したか、または人事不省の社長をそのまま抱き上げて投げ出したかもしれんという説を立てましたが、いま社長が明瞭な意識を持ちながら落ちて死んだと分かったならば、ぼくはぼくの説をモディファイ(修正)して、舟木くんが生きたままの社長を抱えて投げ出したか、または社長を窓際から突き出したと考えたいので