Japanische Klassiker mit Furigana
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ごかいのまど
五階の窓
江戸川 乱歩
Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.189 Zeichen · 21 Bildschirme
「驚いた」長谷川はがっかりした様に、ホッとため息をついた。
「他殺に相違ないが、あの調子では一寸犯人は出まいね。一つも証拠がないのだから」
「刑事がいたね、私服の」
「いたよ」
「あいつが、大分熱心に調べていたようだが、何か見つけたかも知れないね」
「それは分らない。併し検事の口調では、大した発見もなさそうだった」
「嫌疑者は」
「ない。まあ強いて云えば、工場を解雇された職工なんだが、それも何十人とあるのだから、なかなか分るまい」
「脅迫状が来てるとか云ったね。その筆蹟で見当がつくかも知れない」
「さあどうだか。それよりも、君はあの訊問の間どこへ行っていたのだい。姿を見せなかったじゃないか」
「四階三階屋上などをぶらついていた」
「どうして」
「何か手掛りはないかと空想しながら」
「どうして、四階や三階に手掛りがあるのだい」
「皆五階から墜落したと極めている様だが、それが少し独断ではないかと思ったのさ」
「だって、五階の窓が開いていた」
「窓はあとから閉めることが出来るよ。死体の垂直線上には一階から五階までの五つの窓と、屋上の広場のあることを考えて見る必要がある。一階二階は余り低く過ぎるから除くとしても、三階以上四つの落ち場がある。