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Japanische Klassiker mit Furigana

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じんがいまきょう

人外魔境

小栗 虫太郎

Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme

Aozora Bunko

K・M生

未知の国売物――じつに空前絶後ともいう奇怪なことである。まして、国というからには単純な未踏地ではあるまいが、まさか、そんなものがこの地上にあろうとは思われない。折竹はなんだか揶揄われるような気がして、ついに、二度三度と手紙がきても行かずにいた。

と、つぎに昨日のことだった。ふいに、男女二人の訪客があって、その名刺をみたときオヤッと思ったほど、じつにそれが意想外の人物だったのだ。

無疵のルチアノ――いまタマニーに風を切るニューヨーク一の大親分。牝鶏フロー、彼の情婦で魔窟組合の女王、千人の妓と二百の家でもって、年額千二百万ドルをあげるという、大変な女だ。そういう、暗黒街に鳴る鏘々たる連中が、いかなる用件があってか丁重きわまる物腰で、折竹の七十五番街の宿へやってきた。

世界的探検家対ギャングスター・ナンバー一。まずこれは、一風雲必ずやなくてはなるまい。

「ご免なすって」と人相は悪いがりゅっとした服装の伊太公、フローは、まだ若くガルボ的な顔だち。しかし、駆黴剤の浸染はかくし了せぬ素姓をいう……、いまこの暗黒街を統べる大顔役二人が、折竹になに事を切りだすのだろう。