Japanische Klassiker mit Furigana
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じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme
その無電のうち「大渦巻」と打ったころは、たしかに木戸の機は怪雲に入っていたにちがいない。それがたんなる巨大な渦雲にすぎないということは、ただその一言だけでも容易に想像がつくことだ。それから、機は旋回しながら墜ちこんで行ったのだろう。そして、「天母生上の雲湖」の真核の地上ちかくになって、木戸はたしかに何物かを見たのだ。
ユートピア※(疑問符感嘆符、1-8-77) 数マイル切り下れた大空洞の底。そこは、零下六十七度の地表とはちがい和やかな春風が吹き、とうてい想像もできぬような桃源境があるのではないか※(疑問符感嘆符、1-8-77) いや、木戸はそれを見たのではないか※(疑問符感嘆符、1-8-77) と、最後に木戸が投げつけた謎語をめぐりながら、よくやった、最後まで気力を失わなかったのはやはり日本人だと、涙と奇靉をひろげる夢想世界のなかで、しばらく折竹は一言もいえなかった。
そこへ、きゅうにダネックが激越な調子になって、
「いよいよ僕も、『天母生上の雲湖』とはお別れということになったよ。探検を、一時中止しろという厳命がくだってしまった。それで、いま俺は返電をやったよ。