Japanische Klassiker mit Furigana
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じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.384 Zeichen · 42 Bildschirme
人だ。さてはジメネスのいうのは嘘ではない。人類の、両棲類ともいう沼底棲息人――。秘境『蕨の切り株』とともに数百万年も没していた怪。
それは、藻か襤褸かわからぬようなものを身につけていて、見れば擬れもなく人間の男だ。胸に大きな拳形の痣があって、ほかは、吾々と寸分の違いもない。と、いきなりそいつが片手をあげて、俺をめがけて投げつけたものがある。と思ったとき、もうそいつの姿が水面にはなかったのだ。俺は水棲人のやつがなにを抛ったのだろうと、大蕨を折ってやっとこさで掻きよせた。手にとると、なんか葉っぱの化石みたいなもん。それが、二つに合わさって藻で結えたなかから、現われたのがこのダイヤモンドだ」
そこまで言うと、カムポスは睨め廻すような目で、あたりをぐるっと一渡りみた。
「さあ、そこまで言や、納得がついたろう。その水棲人が、広茫千キロ平方もある『蕨の切り株』の、一体どこから現われたかというにゃ、俺に目印がある。どうだ、諸君はそれをいくらに踏む※(疑問符感嘆符、1-8-77)」
声がない。ようやく、カムポスの額に青筋が張ってきたころ、一隅から美しい声がかかった。