Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じんぞうにんげんエフし

人造人間エフ氏

海野 十三

Lesen Sie 人造人間エフ氏 (じんぞうにんげんエフし) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 53.879 Zeichen · 109 Bildschirme

Aozora Bunko

正太の胸の中には、しばらくわすれていた心配がまたどっと泉のようにわいてきた。

「大辻さん。ぐずぐずしていると、間にあわないかもしれない。さあ、すぐ行こうぜ」

「行こうって、どこへ」

「わかっているじゃないか、人造人間エフ氏の手からマリ子を奪いかえすんだよ。今日中にそれをやらないと、かわいそうにマリ子は死んじまうんだ」

「ええっ、今から人造人間のあとを追うのかね。やがて山の中で日が暮れてしまうがなあ」

「ずいぶん弱虫だなあ、大辻さんは。僕の何倍も大きなからだをしているくせに、そんな弱音をはいて、それでよくも、はずかしくないねえ」

「じょ、冗談いっちゃいけない。わしは山の中でやがて日が暮れるだろうと、あたり前のことをいったまでなんだ。からだが大きければ力も強い。人造人間をおそれたりするような弱虫とは、だいたいからだの出来具合からしてちがうんだ」

大辻は、へんなことをいって、しきりに強がってみせた。

「よし、それならいい。さあ、この足あとについて、どんどん追いかけていこうよ」

「ああ、それもわるくないだろう。が、どうも今日はだいぶん疲れたね。第一腹が減って、目がまわりそうだ」