Japanische Klassiker mit Furigana
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じんぞうにんげんじけん
人造人間事件
海野 十三
Lesen Sie 人造人間事件 (じんぞうにんげんじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.654 Zeichen · 30 Bildschirme
また両の耳は、昔流行ったラジオのラッパのように顔の側面に取りつけられ、前を向いたラッパの口には黒い布で覆いがしてあった。
人造人間に近づいて、しばらく見ていると、どこからともなくギリギリギリという低い音がしているのに気がついた。
「オヤ」
と思った帆村は、試みに人造人間の鋼鉄張の胸に、耳を押しつけてみた。すると愕いた事にヒヤリとするだろうと思った鉄板が生暖く、そしてその鉄板の向うにギリギリギリという何か小さい器械が廻っているらしい音を聞きとることができた。
「ほう、この人造人間は生きているぞ」
彼は目を瞠って、改めてこの人造人間を眺めなおした。そのとき彼は、実に愕くべき発見をしたのだった。
「呀ッ! 血だ、血だッ。人造人間の拳に、血が一杯ついている!」
3
帆村の愕きの声に、係官の一行は、函に入った人造人間の前にドヤドヤと集ってきた。
「ナニ血がついているって。おおこれはひどい」
「やあ、函の底にも、血痕が垂れている。おう、ちょっと函の前を皆、どいたどいた」
血痕と聞いて、一同、爪先だって左右にサッと分れた。
「ホラホラ。ここにもある、ウム、そこにもある。