Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
よれいはつたび
余齢初旅
上村 松園
Lesen Sie 余齢初旅 (よれいはつたび) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.003 Zeichen · 32 Bildschirme
それは立派な広い大きな官舎で、晩餐の御馳走をいただいたのである。この人はとても話ずきで、それからそれへと話はつきなかった。
そこからの帰路、芝居をみたのであった。中佐はその時、私の秘書に芝居を案内させましょうと言われたので、自動車で芝居につれて行って下すった。この秘書はまた顔利きであったのか楽屋へはいって見ましょうと言うので、それをみせてもらうことになった。ごみごみした二階へあがってゆくと、それは一つの部屋でみな役者がそれぞれ持役に従った扮装をしているのであった。皇帝やチャリやいろいろの役になっている。皇帝になるのは鼻の高い、いい顔をしている。そこには女役もまじっている。私は物珍しいのでそれをスケッチした。筆を走らせて写していると、写生帖をのぞき込んで、ふふんよく似ているというようなことを言うと、傍に扮装していた役者がまた手をやすめてのぞき込みに来るのである。舞台から帰って来ると襟を直したりして、自分も写してもらいたそうにしてやって来る。そういう田舎芝居の楽屋というものは却ってまた格別なおもしろさがあるものだと私はおもった。
役者の顔の隈取りはとても日本ではみられないおもしろさがあった。