Japanische Klassiker mit Furigana
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よれいはつたび
余齢初旅
上村 松園
Lesen Sie 余齢初旅 (よれいはつたび) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.003 Zeichen · 32 Bildschirme
道化役者の鼻先を朱で塗り、そしてまた頬のあたりをすみと胡粉とで一、二筆線を入れたり前額のところへ赤と黄などを塗ったりして、それらが人の意表に出た何とも言いようのない扮装をしているのであって、すべてが象徴的なのであるから、写実的なこまごまとしたことはなくて、頗る簡単なものなのである。何か特別な衣裳をちょっと一枚上にひっかけて来たとおもうともうその持つべき役になりあがっているのである。
遊君
芝居を出て、暗い石だたみの道を歩くと、芸者屋がある。二階にあがってゆくと、その部屋には椅子が並べてあって、その端の方に、にやけた男が提琴をひいている、するとやがてそこへ芸者が出てくるのである。芸者は頬紅をつけている、そして今の提琴をひいている男の隣に腰をかけてその楽器に合わせて何か知ら意味の分らない唄を歌うのである。唄が終るとお茶をのんですぐ帰ってしまう。その次に来た芸者も同じように唄を歌って帰ってゆく。これは芸者をみただけなのであったからそうなのかも知れないが、この女たちといい、この部屋といい、どこが美しいというのでもない。美人だというのでもない。