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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅんかん

俊寛

芥川 竜之介

Lesen Sie 俊寛 (しゅんかん) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.263 Zeichen · 33 Bildschirme

Aozora Bunko

「なるほど、都にいるものには、そう思われるに相違あるまい。が、流人とは云うものの、おれたちは皆都人じゃ。辺土の民はいつの世にも、都人と見れば頭を下げる。業平の朝臣、実方の朝臣、――皆大同小異ではないか? ああ云う都人もおれのように、東や陸奥へ下った事は、思いのほか楽しい旅だったかも知れぬ。」

「しかし実方の朝臣などは、御隠れになった後でさえ、都恋しさの一念から、台盤所の雀になったと、云い伝えて居るではありませんか?」

「そう云う噂を立てたものは、お前と同じ都人じゃ。鬼界が島の土人と云えば、鬼のように思う都人じゃ。して見ればこれも当てにはならぬ。」

その時また一人御主人に、頭を下げた女がいました。これはちょうど榕樹の陰に、幼な児を抱いていたのですが、その葉に後を遮られたせいか、紅染めの単衣を着た姿が、夕明りに浮んで見えたものです。すると御主人はこの女に、優しい会釈を返されてから、

「あれが少将の北の方じゃぞ。」と、小声に教えて下さいました。

わたしはさすがに驚きました。

「北の方と申しますと、――成経様はあの女と、夫婦になっていらしったのですか?」

俊寛様は薄笑いと一しょに、ちょいと頷いて御見せになりました。