Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりとかぜとゆめ
光と風と夢
Lesen Sie 光と風と夢 (ひかりとかぜとゆめ) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.032 Zeichen · 158 Bildschirme
彼は、有能な実際的科学者で、忠実な大英国の技術官で、敬虔なスコットランド教会の信徒で、かの基督教のキケロといわれるラクタンティウスの愛読者で、又、骨董と向日葵との愛好者だった。彼の息子の記す所によれば、トマス・スティヴンスンは、常に、自己の価値に就いて甚だしく否定的な考を抱き、ケルト的な憂鬱を以て、絶えず死を思い無常を観じていたという。
高貴な古都と、其処に住む宗教的な人々(彼の家族をも含めて)とを、青年期のロバァト・ルゥイス・スティヴンスンは激しく嫌悪した。プレスビテリアンの中心たる此の都が、彼には悉く偽善の府と見えたのである。十八世紀の後半、此の都にディーコン・ブロディなる男がいた。昼間は指物師をやり市会議員を勤めていたが、夜になると一変して賭博者となり、兇悪な強盗となって活躍した。大分久しい後に漸く顕れて処刑されたが、この男こそエディンバラ上流人士の象徴だと、二十歳のスティヴンスンは考えた。彼は、通い慣れた教会の代りに、下町の酒場へ通い出した。息子の文学者志望宣言(父は初め息子をもエンジニーアに仕立てようと考えていたのだが)は、どうにか之を認め得た父親も、その背教だけは許せなかった。