Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりとかぜとゆめ
光と風と夢
Lesen Sie 光と風と夢 (ひかりとかぜとゆめ) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.032 Zeichen · 158 Bildschirme
アピア市の巡査ではない。所謂叛乱者側(マターファ側の者をアピア政府の官吏は、そう呼ぶ。)の者だ。マリエからずっと歩き通して来たのだという。マターファの手紙を持って来たのだ。私も今ではサモア語が読める。(話す方は駄目だが、)彼の自重を望んだ先日の私の書簡に対する返辞のようなもので、会い度いから来週の月曜にマリエへ来て呉れという。土語の聖書を唯一の参考にして(「我誠に汝らに告ぐ」式の手紙だから、先方も驚くだろう。)承知の旨をたどたどしいサモア語でしたためる。一週間の中に、王と、其の対立者とに会う訳だ。斡旋の実が挙がれば良いと思う。
四月×日
身体の工合余り良からず。
約束故、ムリヌウの、みすぼらしき王宮へ御馳走になりに行く。何時もながら、直ぐ向いの政務長官官邸が眼障りでならぬ。今日のラウペパの話は面白かった。五年前悲壮な決意を以て独逸の陣営に身を投じ、軍艦に載せられて見知らぬ土地に連れ行かれた時の話である。素朴な表現が心を打った。
「…………昼はいけないが、夜だけは甲板に上ってもいいと言われた。長い航海の後、一つの港に着いた。上陸すると、恐ろしく暑い土地で、足首を二人ずつ鉄の鎖で繋がれた囚人等が働いていた。