Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりとかぜとゆめ
光と風と夢
Lesen Sie 光と風と夢 (ひかりとかぜとゆめ) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.032 Zeichen · 158 Bildschirme
(それでも百人を多くは越さないだろう。)だが、之は仕方がない。私は族長だ、ヴァイリマ部落の酋長なのだ。大酋長は、そんな小さな事にかれこれ云うべきではない。それに実際、土人が何程いても其の食費は知れたものなのだから。うちの女中達が島民の標準よりは幾らか顔立が良いとかで、ヴァイリマをサルタンの後宮に比べた莫迦がいる。だから金がかかるだろうと。明らかに中傷の目的で言ったには違いないが、冗談も良い加減にするがいい。このサルタンは精力絶倫どころか、辛うじて生きながらえている痩男だ。ドン・キホーテに比べたり、ハルン・アル・ラシッドにしたり、色んな事をいう奴等だ。今に、聖パオロになったり、カリグラになったりするかも知れぬ。又、誕生日に百人以上の客を招ぶのは贅沢だという人もある。私は、そんなに沢山の客を招んだ覚えはない。向うで勝手に来るのだ。私に、(或いは、少くとも私のうちの食事に)好意をもって来て呉れる以上、之も仕方が無いではないか。祝宴等の際に土人をも招ぶからいけない、などと言うに至っては言語道断。白人を断っても彼等を招んでやり度い位だ。其等凡ての費用を初めから計算に入れて、尚、結構やって行ける積りだったのだ。