Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
くらのすけるす
内蔵允留守
山本 周五郎
Lesen Sie 内蔵允留守 (くらのすけるす) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.082 Zeichen · 24 Bildschirme
六
「奈美どの、家へお帰りなさい」と叫んだ、「貴女がいては働きにくい、拙者のことは心配無用です、先に家へ帰っていて下さい」
「岡田さま……」
娘はなにか云いたげだった、然し虎之助の言葉を了解したのであろう、身軽な動作ですばやく草原の方へ走り去った。
六
彼等は動けなかった。……娘が走りだすのを見て娘のいるうちにかかるべきだったと気づいた、それで一人が跡を追おうとした。然し虎之助の青眼につけた柳の枝は五人の気と躰を圧してびくとも動かさなかった。虎之助は微笑しながら、
「貴公、神谷小十郎と云ったな」と静かに眼をやった、「別所先生の鞭を受ける資格が孰れにあるか試してやる、此方は柳の枝だ、打っても命に別条はないから安心して斬って来い」小十郎の足下で川原の礫が鳴った。けれども五本の白刃は月光を映したまま動かない。「小十郎、臆したか」虎之助が叫んだ、わっという呶声が神谷小十郎の口から発した、礫を蹴返す音と、矢声とが、夜のしじまを破った、白々と冴えた川原に影が走り、刃が空へ電光を飛ばした。
勝負は直ぐについた、強く面を打たれて、眼が眩んだ三人が倒れると、神谷小十郎と残った一人は、踵で背を蹴るような勢いで逃げだしてしまった。