Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くらのすけるす

内蔵允留守

山本 周五郎

Lesen Sie 内蔵允留守 (くらのすけるす) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.082 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

「ではなにか条件でもございますか」

「されば、別所先生はそこらに有触れた町道場の師範などとは違う、先生の鞭を受けようとするには、少なくとも一流にぬきんでた腕がなくてはならん、だから、もし達てお帰りを待ちたいと申すなら、我々と此処で一本勝負をするのだ、そのうえで資格ありと認めたら、我々の門中へ加えて進ぜよう」

「それは先生のお定めになった事ですか」

「いいえ違いますぞ」ふいにそう云う声がして、向うから一人の老人がやって来た、恐らく此の家の老僕であろう、六十あまりの小柄な躯つきで、鬢髪はもう雪のように白かった、「先生はお留守にみえた方は、どなたに限らずお泊め申して置けと仰しゃってござりました」

「うるさい、おまえは黙っておれ」黒子の男は暴々しく遮った、「……例え先生がどう仰しゃってあろうと、こうして神谷小十郎が留守をお預かり申すからは、詰らぬ者をひき入れる訳にはまいらんのだ、我々と此処で立合うか、さもなくば出直して来るか、孰れとも貴公の心任せにされい」

「その生白い面ではよう勝負はせまいて」そう罵る者があった。

「おおかた草鞋銭でも欲しいのじゃろ、そんなら二三文呉れて追い払うがいい」