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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょじょさくついかいだん

処女作追懐談

夏目 漱石

Lesen Sie 処女作追懐談 (しょじょさくついかいだん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.369 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

私の処女作――と言えば先ず『猫』だろうが、別に追懐する程のこともないようだ。ただ偶然ああいうものが出来たので、私はそういう時機に達して居たというまでである。

というのが、もともと私には何をしなければならぬということがなかった。勿論生きて居るから何かしなければならぬ。する以上は、自己の存在を確実にし、此処に個人があるということを他にも知らせねばならぬ位の了見は、常人と同じ様に持っていたかも知れぬ。けれども創作の方面で自己を発揮しようとは、創作をやる前迄も別段考えていなかった。

話が自分の経歴見たようなものになるが、丁度私が大学を出てから間もなくのこと、或日外山正一氏から一寸来いと言って来たので、行って見ると、教師をやって見てはどうかということである。私は別にやって見たいともやって見たくないとも思って居なかったが、そう言われて見ると、またやって見る気がないでもない。それで兎に角やって見ようと思ってそういうと、外山さんは私を嘉納さんのところへやった。嘉納さんは高等師範の校長である。其処へ行って先ず話を聴いて見ると、嘉納さんは非常に高いことを言う。教育の事業はどうとか、教育者はどうなければならないとか、迚も我々にはやれそうにもない。