Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Lesen Sie 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.812 Zeichen · 248 Bildschirme
かえで そしたらちょっとでもお顔を見る事もできるわね。けれど見つけられるとたいへんよ。(声を低くする)家のおかあさんは私とあなたと仲よくするのをたいへん悪く思ってるのよ。遊ぶならお銭を持って来て遊ぶがいいと言っておこるのよ。
唯円 (拳を握る)私にお銭があったらなあ。
かえで いいのよ。私はあなただけはお客としてつきあってるのではないのですもの。いくらできたって、あなたにお銭で買われるのは死んでもいやですわ。(涙ぐむ)
唯円 あなたは私ゆえにつらいでしょうねえ。
かえで 私はかまいませんわ。それよりあなたお寺のほうの首尾が悪くはなくて。
唯円 (暗い顔をする)少しはお弟子たちには怪しく思っているものもあるようです。
かえで お師匠様には知れはしなくて。
唯円 えゝ。(不安そうな顔をする)
かえで きょうはなんと言って出ていらしたの。
唯円 黒谷様にお参りして来ると言ったのです。
かえで お師匠様はなんとおっしゃいました。
唯円 ついでに真如堂に回って、ゆっくりして帰るがいいとおっしゃいました。
かえで そうですか。(考える)
唯円 私はお師匠様にうそをつくのが苦しくていけません。