Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Lesen Sie 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.812 Zeichen · 248 Bildschirme
それは善い性格ではありませんか。
左衛門 いや、わしは自分を善い性格とは考えたくないのだ。善い人間ならなぜ乞食をしないのだ。いやなぜ死なないのだ。皆うその皮だよ。わしの言う事がわからないかい。(だんだん興奮する)
お兼 あなたの心持ちはわかりますけれどね。
左衛門 わしは気が弱くていけないのだ。こっちに来てからだんだん貧乏になったのもそのためだよ。様子を知らぬ武士の果てと見て取って、損と知れている商売をつかませたり、田地をせばったり、貸した金は返りはしないし。今にいやいやで乞食にならねばならなくなるよ。いやないやなやつの門口に哀れみを乞うて親子三人立たねばならなくなるよ。わしはお前や松若がかわいいでな。今のうちにしっかりしなくては末が知れている。なにしろ気が弱くてはだめだよ。(酒をがぶがぶ飲む)
お兼 (心配そうに)もうおよしなさいな、お酒は。あなたはだんだん気が荒くおなりなさるのね。私はほんとうに心配しますわ。それに近所の評判も悪いのですもの。きょうもね。(声を落として)松若から聞くと、吉也がほかの子供をけしかけて松若をいじめるのですって。それがあなた、皆あなたの気荒いせいからなのですよ。