Japanische Klassiker mit Furigana
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はつこい
初恋
矢崎 嵯峨の舎
Lesen Sie 初恋 (はつこい) von 矢崎 嵯峨の舎 (やざきさがのや) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.226 Zeichen · 39 Bildschirme
というのを枕に置いて自分を賞め始めた,前の言葉とは矛盾したが、そこが女の癖で、頓着はなかッた。自分が幾歳の時四書をあげて、幾歳の時五経をあげて、馬をよく乗ッて、剣術が好きで、鎗がどうで、弓がこうでと、姉が自分のことを賞めたてるのを、娘は笑いながら自分の方を見つめて、その話を聴いていたが、聴き終ッてから、
「ほんとうに感心ですねエ、お少さいのに」
この一言は心から出たので,自分は賞められて嬉しく思ッた,的の黒星を射抜いて、えらいと人に賞められたよりは、この人に賞められたのを嬉しいと思ッた。
「庭の方へ往ッて見ましょう。秀さんもおいで」
姉と娘との間に立ッて、自分は外庭の方へ廻ッて往ッたが、見つけた、向うの垣根の下に露を含んで、さも美しく、旭光に映じて咲いていた卯の花を見つけた。
「お姉さま、お姉さま、江戸のお姉さま! 御覧なさい。この花はね私が植えたのですぜ,植えたてには枯れかかッたけれど、やッと骨折ッて育てたのです。奇麗でしょう?」
「おやまア奇麗! 花もお好きなの? 武芸もお好き?」と言ッて白い手を軽く自分の肩へ掛けて、ちょっと揺すッてそして頭を撫でたが、不思議にも、その手が触ると自分の胸はさわぎ出した、がそれを見られまいと急いで、