Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

わかれたるつまにおくるてがみ

別れたる妻に送る手紙

近松 秋江

Lesen Sie 別れたる妻に送る手紙 (わかれたるつまにおくるてがみ) von 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.985 Zeichen · 103 Bildschirme

Aozora Bunko

」と、微笑しながら、私の顔を見て言う。

「誰れに?」と、聞くと、

「奥さんに。つい、其処の山吹町の通りで。」

すると長田が、横合から口を出して、「僕が会えば好かったのに。……そうすれば面白かった。ふゝん。」という。私は、それには素知らぬ顔をして、

「何とか言っていましたか。」

「いえ。別に何とも。……唯皆様に宜く言って下さいって。」

すると、また長田が横から口を出して、

「ふゝん。彼奴も一つ俺れが口説いたら何うだろう。はゝッ。」と、毒々しく当り散す。

それを聞いて、仮令口先だけの戯談にもせよ、ひどいことを言うと思って、私は、ぐっと癪に障った。今まで散々種々なことを、言い放題言わして置いたというのはお宮は何うせ売り物買い物の淫売婦だ。長田が買わないたって誰れが買っているのか分りゃしない。先刻から黙あって聞いていれば、随分人を嘲弄したことを言っている。それでも此方が強いて笑って聞き流して居ようとするのは、其様な詰まらないことで、男同士が物を言い合ったりなどするのが見っともないからだ。

お雪は今立派な商人の娘と、いうじゃない。またあゝいう処にも手伝ってもいたし以前嫁いていた処もあんまり人聞きの好い処じゃなかった。