Japanische Klassiker mit Furigana
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べっぷおんせん
別府温泉
高浜 虚子
Lesen Sie 別府温泉 (べっぷおんせん) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.339 Zeichen · 27 Bildschirme
紅丸がその桟橋に横着けになると、忽ち沢山の物売りが声高くその売る物の名を呼ぶ。
「この桟橋は鉄筋コンクリートで出来たもので、恐らく日本の桟橋のうちで一番立派なものでしょう」と事務長が話した。その桟橋の両側には三艘ばかりの船が着いている。先きに途中で追い抜いた木浦丸も後れてはいって来る。船全体が明るくともって、水晶珠のようなのが一艘おる。これは宇野と高松との鉄道連絡船の玉藻丸である。
船が桟橋にとまっている間は風が死んでむし暑い。やがて桟橋を離れて大海原に浮むと又涼風が膚にしみて寒い位である。私は臥床にはいる。朝七時半起床。もう佐田の岬がそこに見え、九州の佐賀関の久原の製煉所の煙突を見る所まで来ている。
朝影のある甲板は涼しい。
別府はもう眼の前にある。
観海寺は彼処、商船会社の支店は其処、とボーイが指さしているうちに桟橋に着く。
すぐ自動車で亀の井旅館に着。温泉にはいる。
別府は土地の下一面に温泉である。それが第一の天恵である。瀬戸内海という大道路がすぐ玄関に着いている。これも天恵の一つである。
温泉に入るや瀬戸内海の昼寝覚。
この前来たのは大正九年であったから、今から八年前になるが、出迎えてくれた土地の人は、