Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
けんきょう
剣侠
国枝 史郎
Lesen Sie 剣侠 (けんきょう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.961 Zeichen · 310 Bildschirme
「うむ、高萩の猪之松と?」
「ハ、果し合いだい、果し合いだい!」
「む――」と呻くと振り返り、要介は街道の方角を見た。
旅人や百姓の群であろう、遠巻にして街道に屯し、じっと一所を見ている光景が、要介の眼に鮮かに見えた。彼等の見ている一所で、林蔵は怨ある猪之松と、果し合いをしているのであろう。要介も以前から林蔵と猪之松とが、勢力争い激甚であり、一度は雌雄を決するていの、真剣の切り合いをやるべきことを、いろいろの事情から知っていた。
(これはうっちゃって置かれない。林蔵を見殺しにすることは出来ない。聞けば高萩の猪之松は、逸見多四郎から教えを受け、甲源一刀流では使い手とのこと、林蔵といえどもこの拙者が、新影流は十分仕込んで置いた。負ける気遣いもあるまいが、もしも負れば師匠たる拙者の、恥にならないものでもない。林蔵と猪之松との果し合い、考えようによれば逸見多四郎と、この秋山要介との、果し合いと云うことにもなる。これはうっちゃっては置かれない)
「行こう、藤作!」と叫んだが、
(主水氏は?)とこれも気になり、走って行った方へ眼をやった。
広い耕地をよろめきよろめき、陣十郎の後を追い、なお主水は走っていた。