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Japanische Klassiker mit Furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

むう、こいつは困ったぞ。戸外へ出られる肝心の道を俺はすっかり見失ってしまった。それをいちいち調べていた日には十日も二十日も掛かるだろう。食物がない。水がない。みすみす俺は餓え死ななければならない。土人酋長オンコッコめさては俺を計ったな!」

紋太夫は歯噛みをしたけれどどうすることも出来なかった。

そのうちに松火の火も消えた。四辺は真の如法暗夜。そうして何んの音もない。

紋太夫は生きながら地の中へ全く葬られてしまったのである。

こうして幾時間か経たらしい。

その時一つの枝道の、奥の方から一点の赤い火の光が見えて来た。

「おお」と思わず歓喜の声が紋太夫の口から飛び出したのはまことにもっとものことである。いわば地獄での仏である。彼は勇気を振り起こし、火の光の方へ走って行った。近付くままによく見れば、そこは小広い部屋であって、一人の女が火を焚いている。打ち見たところ土人の娘であるが、どことなく様子が違っている。

紋太夫は側へ寄って行った。そうして手真似で話し出した。

「あなたはいったい何者です? ここで何をしておられるのです!」

すると娘も覚束ない手真似で、

「妾は巫女でございます。