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Japanische Klassiker mit Furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

ここが妾の住み家なのです」こうようやく答えたのである。

「拙者は東邦の人間でござるが、計らず洞中へ迷い入り、帰りの道を失ってござる。あなたのご好意をもちまして洞窟外へ出るを得ましたら有難き仕合せに存じます」

「それはとうてい出来ますまい」

これが巫女の返辞であった。

「それはまた何故でござりますな?」

「何故と申してこの妾も、やはり出口を存じませぬゆえ」

「おおあなたもご存じない?」

「はい妾も存じませぬ。物心ついたその頃から妾はずっとこの洞内に起き伏ししておるのでございます」

「食物もなく水もなくどうして活きておいでなさるな?」

「いえいえ水も食物も、運んでくださる方がござります」

「それは何者でござるかな?」

「妾は一向存じませぬ」

「ご存知ないとな、これは不思議」

「きっと妾のお仕えしている尊い尊い壺神様がお運びくださるのでござりましょう」

紋太夫は早くも聞き咎めた。

「何、壺とな? 壺神様とな?」

英国の探険家ジョージ・ホーキン氏は、愛児のジョンを失ったことを、驚きも悲しみもしたけれど、そこは冷静な英人気質、あわても血迷いもしなかった。

彼は部下を呼び集め、今後の方針について物語った。