Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

三粒四粒と毎日飲めば、女が一人では足りなくなる。つまり精力が逞しくなるのだ。一月つづけて飲んで見なされ、妾を三人も囲いたくなる。生の活力、楽しみの泉、大きな事業を行う源! この薬に如くものはない! 負けてやるから沢山お買い。十粒入りが一両とはどうだ! 何高い? 高いものか! 一粒十両でも安いくらいだ。とは云え大道商いだ、両という値は立てがたかろう。よろしいよろしい負けてやろう、十粒入りを一分にしてやろう。ナニこれでも高いというのか、どうも仕方がないもう少し負けよう、二十粒入り一朱とはどうだ! 何、何んだって、まだ高いって? これは呆れて物が云えない! 楽しみの泉のこの薬が、そうそう安くてたまるものか! とは云え大道商いだ、安く踏まれるのは仕方あるまい。同じ品物でも玄関構えの、ご大層もないお屋敷の中で、取り引きをする段になると、十倍百倍になる世の中だからなあ。とかく虚飾が勝つ時世だ、そういう時世での大道商い、踏み倒されるのは当然だろうて。そこでよろしい悟りをひらいて、ぐっと下値に売ることにしよう。二十粒入り十文とはどうだ! もう負けないぞ買ったり買ったり! ……や、それはそうと大変なお方が、お立ち合いの中に雑っておられる。