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Japanische Klassiker mit Furigana

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オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lesen Sie 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.035 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

長さ五尺はあるらしい、太い竹筒を黒く塗ったような、二所ばかりに節のある器具――先へ行くに従って細くなり、その突端にレンズのある器具には、ルーブルと書いた札がつけてあった。

そういう座敷の一所に、一人の侍が端坐して、それらの物を眺めていたが、貝十郎とお島とを見ると、気軽そうに挨拶をした。

「これはようこそ、まあまあお坐り」

「吉雄殿、お話しのお島という娘で」

貝十郎はこう云ってから、お島の方へ声をかけた。

「大通辞の吉雄幸左衛門殿じゃ」

お島は恭しく辞儀をした。それを幸左衛門は軽く受けたが、

「いかさま美しい娘ごじゃな。こういう娘ごの命を取ろうなどとは、いやとんでもない悪い奴らで。……が、もうご安心なさるがよい。今夜で危険はなくなりましょう」

「いつ見てもこの部屋は珍らしゅうござるな」

貝十郎は見廻しながら云った。

「見物が多うございましょうな」

「さよう」と幸左衛門は微笑した。「応接に暇がないほどでござる」

「平賀源内殿、杉田玄伯殿など、相変わらず詰めかけて参りましょうな」

「あのご両人は熱心なもので。その他熱心の人々と云えば、前野良沢殿、大槻玄沢殿、桂川甫周殿、石川玄常殿、嶺春泰殿、桐山正哲殿、鳥山松園殿、中川淳庵殿、そういう人達でありましょうか。