Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ちよこ(さん)

千世子(三)

宮本 百合子

Lesen Sie 千世子(三) (ちよこ(さん)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.906 Zeichen · 54 Bildschirme

Aozora Bunko

「独りで居る時でもそんな美くしさが感じられるんですか、

話したくなって来るとどうするんですか誰あれも来て居ない時――

「そんな時にはね、

急に千世子は大きなヒステリックな声で笑った。

それからすっかり声を落して上目で見ながら迫る様な調子で云った。

そんな時にはね、

心に浮む事をお祈りの文句を誦す様にとなえるんですよ、

手を胸に組んでね、

ひざまずいて美くしい太陽の光の中でね、

私の心の満足するまで云うんです。

私の心が満足した時にはたった一滴の涙がポロッとこぼれるとそれで私はすっかり満足するんです。

嬉しいんですよ、

貴方になんかどうしたってわかりません、

私の領分なんですからね。

千世子はこんな事を云った後であんまり長く話して疲れた様に深い溜息を吐いた。

今までとはまるで違った沈んだ目をして千世子は篤の顔を見て云った。

「貴方って云う方はほんとうに静かな方なんですねえ、

山の奥にある沼の水の様にねえ。

でもあの水位注味深いんならよござんすよ。

「ほんとですねえ、

自分でもよくそう思います。

でも性質だから仕方がありません。

だから『奇麗だ!』と思ったっていいかげんまで行けば立ち消えがして仕舞うし何かに刺撃されてもいいかげんまでほか行きませんからねえ。