Japanische Klassiker mit Furigana
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ちよこ(に)
千世子(二)
宮本 百合子
Lesen Sie 千世子(二) (ちよこ(に)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.249 Zeichen · 31 Bildschirme
これぞと云った特長もないのに何故こんなにもう七年ほどもつき合って居るんだろうなどと云う事が妙に思われた。
一年も半年も会わないで手紙さえやりとりしなかった時はたびたびでもその次会った時には昨日会った人達の様に何にもこだわりもなく打ちとける事が出来たのも、お京さんが思いっきりの音無しい人で自分が我儘な気ままな女だからどうか斯うか保って居たんだ。
そうも思った。そしてお茶時にわざわざ、
ねえお母様、お京さんはやっぱり大森がいやだって、もう二日したら帰るんだって云ってよこしたんです、雨が止まなくちゃあ困る。
京浜電車と市街電車で長い間揺られなければならないのに降りこめられては何かにつけて困るだろうなんかと思った。
京子の来るまでの三日は何にも仕る事が無い様な顔をしてやたらに待ちあぐんだ。
もう今日あたりはほんとうに来て呉れるんですよ、昨日だって待ちぼけなんですもの。
母親に独言の様に云ったりした。
その日の夜千世子は何となし後髪を引かれる様な気持になりながら或る芝居に行って仕舞った。
かなり前から見たいとは思って居たけれど行って見ればやっぱりしんから満足出来るものではなかった。