Japanische Klassiker mit Furigana
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ちよこ(に)
千世子(二)
宮本 百合子
Lesen Sie 千世子(二) (ちよこ(に)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.249 Zeichen · 31 Bildschirme
「いくら私の前から望んで居た事でもこだわりのある気持で行くんだから、
嬉しさの半分はいやな相談から抜けられると云う事なんだもの。
いかにも思いあまった事が有る様に云うとすぐ千世子は聞いて仕舞たかった。
「何なんです?
何を考えてもらい事があるの。
「帰って来てから好いんですの。
そうさし迫った事でもないしするんだから。
煮え切らない口調で話した。
「でもね、
私はほんとうに真面目に考えなければならない事なの、
その事を考えると先ぐ感情が先に立つ、それを鎮めて冷静にして居なければいけないんだから――
やっぱり私一人では困る――
不断あんまり物にこだわらない京子が今度ばっかりこんなにして居るのを思って大よそこんな事だろう位に京子の身に湧き上った事件を想像した千世子は今その事について考えなければならないほどにまで話に深入するのをいやがった。
「そんならそれは貴方が帰ってからにして。
千世子は、こぼれそうな体の処々を細いのや太いやの紐でくくって居る様な京子の体を時々ジロジロ見ながら、自分の今書こうとして居る筋を話して聞かせたり一寸した有りふれた話をした。
京都へ行ってからの事ばっかりを云って居る京子は、鴈次郎の紙治が見られるとか、純粋な京言葉を習って来るとか、いつもにないはでな口調で話した。