Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

「名越と、仙波とが、何か話があって、お目にかかりたいと――」

将曹は、うなずいて、また、眼を、閉じた。小藤次が

「意気は、本所」

「意気は、本所」

「テレ、トチトチ、ツンシャン」

障子が、静かに開くと、敷居から一尺程の中へ、二人が坐った。取次が、障子をしめると、二人は、御辞儀をした。

「仇は、両国――もっと、近う」

「はっ」

「ただ今、唄の稽古じゃ」

小藤次が、口三味線のまま一寸振向いて、二人を見て、すぐ

「うかりうかりと――」

「うかり――」

仙波が

「ちと、内談を――」

「ひやかせば――内談か、聞こう」

「申しかねまするが、御人払いを――」

「人払い?」

将曹の顔が、一寸険しくなった。

「余人はおらぬ、申してよい」

床柱から、身を放すと、二人をきっと眺めた。小藤次も、二人の方へ、膝を向けた。

「では――」

名越左源太は、右手を、後方へ廻して、包み物をとって、膝の上へ置いた。そして、中から、箱を取り出して

「これを御覧下されたい」

右手で、押出すと、伊集院が、将曹の前へ置いた。将曹は、蓋の梵字を暫く眺めてから、蓋をとって、人形の包を、手早く開けた。そして

「これが?」

二人を見た。