Japanische Klassiker mit Furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme
「それはのう、久光、斉彬は、蓄財よりも、蓄財を使う奴じゃ。そして、天下は、今、蓄財の使い時じゃで、わしと、調所が、せっせと蓄めて、お前等兄弟に、使わせてやりたいのじゃ。隠居をしても、祖父様のように、する事はせい、と、お前なら、申すであろうが、それは、よく判っとる。然し、斉彬の近側の徒輩には、血気の、軽輩が多い。奴等は、よく、その熱と、誠とで、天下の仕事をするではあろうが――斉彬も、させるであろうが――地味な、蓄財の才能は無い。だから、今、わしが隠居すると、わしの育てた理財家と、斉彬の愛しておる急進派とが、きっと又、いがみ合うにきまっておる。わしも、調所も、これを憂えている。何も、わしが、頑張って――斉彬が憎うて、家督を譲らんのではない。もう少し、斉彬が、理財を、わしに見倣ってくれたらと、申すのじゃ」
久光は
(父は、まだ、老いない)
と、思った。だが
「御言葉は、よう判りますが――又、例えば、仙波を、即日、邸払いにしたり――」
「仙波を――いつかの、人形の奴か」
と、将曹に聞いた。
「はい」
「存じておるか、即日の邸払いなど」
「さあ、一向に――」
と、いう将曹へ、久光は、鋭い眼を与えて