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Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

わしらの企てが破れたなら、或いは油煮、鋸引きに処せられるかもしれんが、それを覚悟の上にて、彼等を殲滅させるつもりだ」

「それでは――」

と、吉之助がいって、机の上の書類を、仕舞いかけた。

「何を書いていた?」

「斉彬公が、御世継となれば、一つ建白書を出そうと思うてな、下書をしていた」

俊斎が、手を出して

「一寸、見せてみい」

「ほんの項目だぞ」

俊斎が頷いて、受取りながら

「大久保は、何うしておる?」

と、聞いた。

「とんと、逢わん」

と、云いながら、西郷は、はだけた着物の前を合せて、大刀をとった。

「彼奴、真逆、裏切りはせんであろうな」

「さあ」

「判らんか」

「判らん」

「時によれば、彼奴を、血祭に上げるか」

「大久保を血祭にするくらいなら、犬の首でも斬ろうがましじゃ」

俊斎が、紙を繰って、目を当てた時、垣根の外から

「吉之助」

と、人声がした。俊斎が

「大久保だ」

と、呟いて、書類を、膝の上へ置いた。

「俊斎もか」

と、云って、大久保が、垣根を跨いで、入って来た。

大久保は、笑いながら

「韃靼冬へ、出向くのか?」

と、俊斎の、険しい眼へいった。

「うむ――貴公は?」

「俺は、やめだ」