Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

なんちしんじゅう

南地心中

泉 鏡花

Lesen Sie 南地心中 (なんちしんじゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.205 Zeichen · 79 Bildschirme

Aozora Bunko

たとい夢やかて。……丸官はんの方もな、私が身に替えて、承知させた……三々九度やさかい、ああした我ままな、好勝手な、朝云うた事は晩に変えやはる人やけど、こればかりは、私が附いているよって、承合うて、どないしたかて夢にはせぬ。……あんじょう思うておくんなはれや。

美津さん、」

と娘の前髪に、瞳を返して、

「不思議な御縁やな。ほほ、」

手を口許に翳したが、

「こう云うたかて、多一さんと貴女とは、前世から約束したほど、深い交情でおいでる様子。今更ではあるまいけれど、私とは不思議な御縁やな。

思うてみれば、一昨日の夜さり、中の芝居で見たまでは天王寺の常楽会にも、天神様の御縁日にも、ついぞ出会うた事もなかったな。

一見でこうなった。

貴女な、ようこそ、芝居の裏で、お爺はんの肩摺って上げなはった。多一さんも人目忍んで、貴女の孝行手伝わはった。……自分介抱するよって、一条なと、可愛い可愛い女房はんに、沢山芝居を見せたい心や。またな、その心を汲取って、鶉へ嬉々お帰りやした、貴女の優しい、仇気ない、可愛らしさも身に染みて。……

私はな、丸官はんに、軋々と……四角な天窓乗せられて、鶉の仕切も拷問の柱とやら、膝も骨も砕けるほど、辛い苦しい堪え難い、石を抱く責苦に逢うような中でも、身節も弛んで、恍惚するまで視めていた。