Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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らんとうばのてんにょ

卵塔場の天女

泉 鏡花

Lesen Sie 卵塔場の天女 (らんとうばのてんにょ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.251 Zeichen · 94 Bildschirme

Aozora Bunko

……

「――横浜の、ええ、叔母の娘、姉妹でね、……叔母の娘は可笑しいんですが、叔父は私なんぞ顔も覚えないうちに、今の墓に眠ってるんです。妹の方は――来る時、傍を通りました、あの遊廓で芸妓をしていて、この土地で落籍されて、可なりの商人の女房になったんでしたっけ。何か商売上もくろみがあって、地方を了って、横浜へ出て失敗をしましてね。亭主も亡くなって、自分で芸事を教えていました。茶だの、活花だの、それより、小鼓を打ってね、この方が流行ったそうです。四五年前に、神田の私の内へ訪ねて来た時、小鼓まで持参して、(八郎さん一調を。)と云うじゃありませんか。しかも許しものの註文です。(何、私と一調だ、可かろう。さあ素裸になりたまえ、一丁組もう、)と云ったもんだから。――勿論、年増だが、別嬪だから取組んでも可い了簡かも知れません……従妹め、怒ったの怒らないの、それぎり出て来ない。……音信不通同様で――去年急病で亡くなりました。がその節は、私は大阪へ行っていました。

ああ、信州の姉の方ですか。――これも芸妓で方々を流転して、上田の廓で、長唄か何か師匠をしている、この方は無事で、妹の骨を拾ったんです。