Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
すでに気を呑まれてしまっていた暴徒達、何もいわずスゴスゴ歩んで戸口から出て行く。)
今井 (それを見送りおわり、息を呑んで静まり返っている避難民、お妙、段六などをつぎつぎに見た後)……前申した通り、甚伍左氏のご住居だな? (お妙に)御令嬢ですなあ。
お妙 ……ど、どうもありがとう存じ……はい、さようでございますが、そして、あなたさまは?
今井 利根さんにまだご面識は得ておりませんが、玉造文武の今井という者です。利根さんのお在りかを承りたい。
お妙 では父は筑波には居ないのでございますか?
今井 フーム、すると?
お妙 もう随分永らく戻っては参りません。
今井 しかし大体の見当はおありでしょう? 京とか、江戸とか、水戸あるいは中国九州筋か。
お妙 父のいるところならば、私の方からおたずねしたいのでござります。
今井 それは信じられぬ。……ともあれ、此処へ戻ってこられるまで、いや、せめて大凡の見当のわかるまでここで待たせていただきます。
お妙 どうぞご随意に……。しかしなぜまたそのように?
今井 いや拙者はよく知らぬ。利根氏を迎えて来いと命じられたまでです。ご免。(と上りがまちに腰をおろす。