Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
お蔦 ……お妙さんもお前に惚れている。……昨日今日のことじゃない。……段六っあんがそういったよ。いわれなくたって私にゃ初手からチャンとわかっていらあ。……こういうと私がお妙さんを怨んで妬いているように取れるかも知れないが、そうじゃない。お嬢さんは生娘でオボコのあんな可愛い人だ、大方ご自分がお前さんに心から惚れているということに自分でも気がつかずにいるだろうよ。あの人を見ていると、もったいないような、いじらしいような気がして、私まで惚れちまいそうだ。……因果だねえ。
(仙太返事なし。……間)
お蔦 ……お前が江戸で人を斬るなり、ドンドンここへやって来た心持も、私にゃよくわかるような気がするもの。……お前はそうしてもう半月、石ころみたいに黙っている。私あ……(フッと口をつぐんでしまって、間。……お蔦は泣いている)
(永い間)
(ムックリ起きなおった仙太郎、立って板の間を歩き草履で土間に降りて、出て行きかける)
お蔦 どこへ行くんだえ、仙さん?
仙太 ……ウム、人足寄場の人が後を追うて五、六人で来て、そこで待っているそうだ。あってくる。
お蔦 ことわるのかえ、天狗へ連れて行くのはご免だと……? それとも……?