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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

仙太 ……。(あがりもしないで土間に突立っている)

お妙 ……もともと、仙太さんが、どんな気で江戸から筑波へは行かずにここへノコノコおいでだか、それが私にはわからないのす。……。

仙太 ……(何度もいいよどんだ末)それをいうのか。……それは、段六や、あんたに会いたかったから。

お妙 それは、私だとて……。

仙太 え?

お妙 しかし、しかし、いまはそんな時でないのす。

(短い間)

仙太 (依然としてお妙からはズッと離れた土間に立ったまま極く無表情な姿のまま)……お妙さん、お前俺の女房になってくれるか?

お妙 ……(のどが詰る)……あい、それは……。

仙太 待った、返事を聞く前に耳に入れとくことがある。……俺あこの手でだいぶ人を斬った。実の兄き、滝坊の父親、そのほか一々言うと……。

お妙 知っております。段六さんに聞きました。

仙太 それから、江戸で、お前さんのお父さんまでも、……斬ってるかも知れねえ。殺したかも……。

お妙 知っております。

仙太 知っているんだと?

お妙 お蔦さんの話で。ハッキリと話してはくださりませなんだけど。……仕方がありませぬ。

仙太 仕方がない?

お妙 ……世間のためになることならば。