Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

(間)

お蔦 さ、嬢さん(言いながら奥から出て来る)仕度が出来ましたよ。いっとき寝た方がいい。

仙太 寝る? どうしたんだ、お蔦さん?

お蔦 戻っていたんだね。いえね、稲田の中でお妙さんぶっ倒れたのさ。そら、まだ血色がよくない。さあ(とお妙を立たせて奥の間の方へ連れて行きながら)……仙さん、あたしゃ明日あたり江戸へ立つ積り。

仙太 うん、江戸へ? ウム。……(お蔦とお妙奥へ消える。仙太郎それをチョッと見送って立っていてから、今度は戸口を見、遠くの銃声に耳を澄まし、それから腕組みをして何か考え込んだまま土間を歩む……)

(間)

(誰か走って来る足音。足音が戸の外にとまり、内部の様子をうかがっているらしい間を置いて「仙太郎!」と声がして、パッと戸口から入って来る加多源次郎。小具足姿。乱髪)

仙太 お! お前は、 加多さん!

加多 何をグズグズしているかっ! 一直線に湊、館山だ。早く来い、さ!

仙太 ちょ、ちょっと待ってくれ。俺あ――。

加多 文句をいうなっ! 知っている、井上とも今井にも会って聞いた。内輪喧嘩がどうしたと? 内輪喧嘩のない仕事があるか! 馬鹿、さあ来い! キリキリしろ! (いきなり仙太郎の襟がみを掴んでいる。