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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

拙者は、一緒にそういうお前も、この仙太郎も連れて行こうと思っているのだ。来い!

甚伍 それじゃ……。

加多 もういうな! 甚伍、キザをいうと笑おうてくれるなよ。蒼空皇天のもと、九尺の腸を擲って一個の烽火となろうというのだ。

甚伍 ……………。

(いきなり、幕軍の砲弾が、この家の奥の間あたりの屋根に命中して、それを打抜いたらしく、物凄い轟音とともに家全体がグラグラッと揺れる。バリバリッと屋根のこわれる響き。奥の間へ通じる口から、バッと吹き出してくる黒煙と、砂煙。この音と煙は幕切れのときまでつづく。

三人同時にオウ! と叫ぶが、誰も動こうとせぬ)

(奥から煙と共に転げ出てくるお妙)

お妙 アッ! 仙さん! 仙太郎さん! お蔦さんが! お蔦さん、梁に打たれて! 仙太さん、早く、早く!

(仙太郎それを聞くや、返事もせずにパッと飛上って、奥へ走り入る)

甚伍 おお、妙!

お妙 ああ、お父さん! お父さん!

加多 来たな! 奥に誰か居るか?

お妙 お蔦さんが背中を梁に打たれて――。

(戸外から四人の男が入って来る。これは寄場の人足で、中の一人は第四場に出た者。四人とも刀を背に斜めに負うている)