Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
加多 誰かっ!
人足一 真壁の仙太郎さんにお会いしてえんで。
加多 何用だ?
人足二 私等、天狗党に入れて貰いてえ、水戸へ行きてえのです。
加多 そうか、よし! 来い!
(その間も壁がくずれ落ちたり、物が焼けたりする音が続く。家はまだ揺れている)
(抜刀を下げたまま奥から出てくる仙太郎)
お妙 仙さん、お蔦さんは?
仙太 死んだ。梁に打たれて胸から下はザクザクになって、早く息を止めてくれ、どうせ助からない、早くあなたの手で……。そういうから、かわいそうだが……。(わっと泣き出すお妙)
お妙 すみません! すみません!
人足一 仙太郎さん!
仙太 じゃ、あんた方どうあっても行くのか?
甚伍 妙、それでは、身体を大事にしろ。ここにこれだけある。(懐中に持っていた金をスッかり出して娘に渡す)どうしても困ったら、筑波門前町、町の口利きで、たしか女郎屋もやっている亀八という男をたよって行け。お前は生きておれ。まさかとなれば女郎にでも何にでもなって生きておれ。
お妙 お父さんは?
甚伍 水戸へ行く。生きて会えると思うな。
加多 それでは、甚伍左?
甚伍 行きやしょう、一緒に。
仙太 すまねえが、皆さんの有金ソックリ出していただきてえ。