Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

よいか、誰にしたって、わが身程可愛ものはねえのだ!

甲 そらそうじゃ! 全く、そらそうじゃ! 現に村方のオヤさまや役場の人やなんどが、お前等のためだお前等のためだというては耕地整理だの農事改良だのに私等を引廻しなさるが、そいで作物がよく出来たからというて私等の暮しが楽になったためしはねえからのう、それと同じよ。

乙 五、六年前から見ると年貢だけで二ガケ方あがったからのうこの順で行けば十年後にはどうなっだか? 俺達の孫子の代になっと、田畑なんど精出して作れば作るだけ損になるってえときがくるぞ! 全く、ウヌの命が可愛いければ、俺達もはあ、何とかしねえでは、やって行けなくなるてや!

仙太 だろうが? のう、政府が何とかしてくれようと思うているのも馬鹿なりゃ、反対党がよいようにしてくれると考えているのも阿呆だぞ。そら、その筈だが。政府にしても反対党にしても、金持出やオヤさま出の人ばかりだ。しょせん金持や地主さんのためを思うてすることじゃ。自由党にしてからが、せいぜい自分等の役に立つ間だけ俺達をだしに使うて、自分等が世の中に出てしまえば、放り出そうという手だ。俺にゃチャンとわかっていら。